伸びる自分を感じさせる

Energyword_2
 Vol.102
   「 スポーツを通して、内なる力を、
                  伸びる自分をわかりやすく感じさせる!」

 
  Ew102
  先日、日本人の健康作りをテーマにした勉強会に参加させていただきました。
  この会は、フィットネスクラブのルネサンス様が中心となって、健康事業者は
  もちろん、官公庁や医療、教育、コンサルティング等広く健康に関わっている
  各プレイヤー達が一体となり、現実の課題やそれに対する具体的な解決策を
  本気で考えるというものです。
  参加者は総勢150名ほどでしたでしょうか、今回も会場は満員状態でした。
  そして、今回のゲストスピーカーは、有森裕子さん。
  週末のTVニュースでも取り上げられていましたが、2016年東京オリンピック
  招致のために来日しているIOCの方々へのプレゼンの直後にいらっしゃった
  ということで、まだちょっと興奮さめやらないという感じでの登場でした。
  前日は、この日のために徹夜で英語プレゼンを練習されたそうです。
  そんなお疲れのところ、講演いただいたテーマは、
  ~人々の健康に対して、アスリートやスポーツで何ができるか!?
  子供の頃、スポーツに目覚めたきっかけからアスリートとして成功した後の
  現在の活動などをお話ししてくれました。
  まず少し驚いたのは、子供のころの有森さんはスポーツは苦手だったし、
  どちらかというと自分にも自信がなかったということ。
  きっかけは、小学校のころ、憧れの先生に褒められたいがために手芸クラブ
  から陸上クラブに移ったことでした。
   (女の子らしく微笑ましい動機ですよね)
  これが本格的なスポーツとの出会いだったようですが、このことで一生懸命に
   頑張ることの「楽しさ」や頑張ることで自信がつき、
  ”頑張ること=自分が良い方向へ変わる”
  という体験を最初に味わったと言うことです。
  その後、中学校の時の800M走で才能が開花するのですが、ここでの種目の
  選定についても、
  ”誰もやりたがらなかったから…”
  というのがその一番の理由とのことでしたが、きっと800M走は体力的にも辛い
   ので、皆が敬遠していたのだろうと思います。
  そしてその種目についても、必死で頑張るほどに結果につながり、
  「自分でもやればできるんだ!」
  「スポーツは競技性以上に、行きていく上で大切なものを学ばせてくれる」
  と、自分自身の中でとても明快な変化を感じたそうです。
  中学生の時点でそこまで感じることができたということは、さすがとしか言い様
  がありませんが。
  このように、頑張れば良い結果が伴い、同時に周りの皆も喜んでくれるという、
  充実感、活き活きとした前向きな自分を実感するための方法論を見出せたこと
  こそが、後の活躍につながっていったのですね。
  それからは、スポーツが好きというよりは、スポーツがその人間にもたらす作用
   のおかげでずっと運動を続けていると仰っていました。
  そして、更に印象的だったのは、アスリートとして活躍された後の活動です。
  ”人間が元気になるために必要なこととは、生きてて良かったと感動すること”
  と言うメッセージから始まりました。
  有森さん、現在はボランティア活動の一環として「ハートオブゴールド」という
  NPOも運営されています。
  1998年の設立以来、主な活動として、
  毎年カンボジアで開催されるアンコールワット国際ハーフマラソン開催を支援し、
  参加費を義手義足作製等、対人地雷被災者自立支援に当てるなど、障がいを
  持つ人たちのスポーツへの参加促進支援を実施されています。
  このアンコールワットの大会については、第一回目の大会ではイベントの招待
  選手として参加されたそうですが、実はその第一回目については現地参加者の
  意識が低く、沿道の人も無表情…、正直あまり良い印象を抱けなかったという
  ことでした。
  しかし、
  その翌年、第二回目に参加されたときの現地の皆さん(子供たち)の積極的な
  態度への変わり様にとても感動されたとのこと。
 
  それは、二回目に参加した子供たちが、一回目に渡したウェアやシューズなど
  の物資を身につけて、事前に練習していたという予想外のギャップのせいです。
  第一回目のイメージとは裏腹に、カンボジアの皆さんにとって、このマラソンが
  年に1回のとても楽しみなイベントに変わっていたのです。
  その子供たちの活き活きとした表情を見たときに、  
  ”スポーツとは人間のパワーを促す力がある”
  ”たった1回のスポーツ体験を通して、生きる力を与えることができた”

  と感じたそうです。
  その後、カンボジア政府も子供へのスポーツ教育を真剣に考えるようになり、
  有森さんらの協力を得ながら、保健体育の指導要領、指導書を作成したという
  ことでした。
  一つのイベントが政府の方針まで変えたというのは驚きですね。
  しかし、実際にお話を伺っていると、それも十分納得できるように思いました。
  有森さんが最後に仰られた、
  スポーツを通して、
    内なる力を、伸びる自分をわかりやすく感じさせることの大切さ

  従って、
  アスリートとは、”心身ともに健全でありつづける象徴”でなければいけない
  と思うという言葉は印象的でした。
  私たちも、日頃から自分らしいワークアウトを通して、内なる自分の力を存分に
  引き出せるようにしたいですよね。
  
  Editor/ 森 俊憲

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